花粉症について

本日は少しブログのような記事になります。興味のある方は読んでみてください。

少し暖かく春を感じる日も増えて嬉しい限りですが、花粉症の方にとってはつらい季節でもあり世知辛いものです。

ここで花粉症の治療や対策について少し書いていきたいと思います。

まず本邦の花粉症のガイドラインでの正規治療薬は①経口抗ヒスタミン薬②点鼻ステロイド剤③点眼抗ヒスタミン薬です。

当院でもまずは通常上記薬剤を推奨して参ります。

まず、これらの治療は花粉症の症状が出始めたころ早期に開始する方が、その年の花粉症症状を抑えやすいといわれています。是非ご相談下さい。

ベースの治療としては①経口抗ヒスタミン薬となりますが、副作用として鎮静作用(ねむけなど)、口渇感、便秘などがあります。中には自動車運転禁止な薬剤も多くあるため生活状況を踏まえ注意が必要です。

まず生活バランスを考えこういった作用の少ない薬剤から使用し、足りない部分は副作用の少ない局所療法である点鼻ステロイド薬や点眼抗ヒスタミン薬で補っていくことをお勧めしています。その上で生活状況に合わせて薬剤の調節を行って参ります。

また、点眼薬として点眼ステロイド薬が使用されるケースがありますが眼圧上昇の副反応がある(特に小児)ため注意が必要です。眼が真っ赤になるような酷い結膜炎には適応となるケースもありますが、眼圧が測定できる眼科医のもとでの処方が好ましいと考えています。

点鼻ステロイド薬は即効性は少し欠けますが治療効果の高い薬剤です。市販でよくある点鼻血管収縮剤は鼻通りがよく即効性がありますが長期使用で薬剤性鼻炎となることもあり注意が必要です。

これに加え、オプションとして鼻閉感にはロイコトリエン拮抗薬が使用されたり、重症例では抗IgE抗体皮下注射のゾレア(当院では取り扱いがありません)が使用されます。

同時に今まで述べた症状を緩らげる治療とは別にスギ花粉症の根本治療として舌下免疫療法もあります。

3-5年と長期の治療となり大変な治療ではありますが8割の患者様で症状の改善を認めているデータもあり期待のもてる治療です。来年以降の花粉症に備えて夏頃からの治療が好ましいですが残念ながら現在薬品の流通がない状態です、、、。

また、これに加え忘れてはいけないことは花粉根本への防御対策となります

①マスク、ゴーグルなどの着用

②部屋の窓を開けることを最小限にする(感染対策などとの兼ね合いにはなります)

③部屋の掃除をする

④衣服や布団は外干ししない

以上になります。花粉の方には大変な季節にはなりますが是非対策をしながら春を楽しみましょう!

 

浮間小児科クリニック   文元 礼